※場所が思いっきり『R-18』です。苦手な方はご注意下さいませ。



    忘年呆然







高みに昇りつめたカラダを落ち着けようと、全身で呼吸を繰り返す。
そして、力尽きたかのように、ぱたりと黒尾は赤葦の上に着地した。
体重を預けたまま、呼吸と鼓動が速度を落とすのを待つ。
ようやく再始動する気力が戻ってきたところで、
黒尾は少しだけ横にずれ、うつ伏せにベッドへと沈み込んだ。

真上から真横へ…肩口に頭を埋める黒尾。
まだ熱い吐息に乗って、ふわりと香ってきた『慣れない匂い』に、
宙を舞っていた赤葦の意識が、やっと戻って来た。

    (さっきの、シャンプー…?)

自宅で使っているものとは全然違う、やや強めのフローラル…
こういう『リゾート風』の宿泊施設に相応しい、アロマな香りだ。
…ちなみに、こういう施設でよく使われる名称ランキングで、
『RESORT(リゾート)』は第二位らしいが…それはおいておこう。
泡立ちも仕上りも高級感にあふれ、使い心地は抜群だった。
珍しさとリゾート気分が相まって、調子に乗って贅沢に使ったのだが、
赤葦はそれが『痛恨のミス』であったことに、今更気付いた。

「これは…非常にマズいですね。」



先生も走る、師走下旬。
年内〆の仕事を何とか納めようと、『先生』と呼ばれる職種の黒尾も、
連日都内を駆けずり回っていた。
納品修羅場の合間をぬって…いや、強引に『合間』をこじ開けて、
『3日に2回』のペースで、あちこちの忘年会に顔を出す。
これが、個人事業主の毎年恒例行事…過酷な年末模様である。

今日も、昼過ぎに新宿で一仕事を終え、夕方からは同じ新宿で忘年会。
今回は黒尾と赤葦はそれぞれ『別件』だが、奇しくも同じ新宿…
ではなく、二人ともが忘年会を設定した『幹事』その人だった。

とっくに引退したというのに。後輩だってちゃんといるのに。
未だに二人は、音駒及び梟谷OB会で雑務を担当させられていた。
正式に決めたわけでもないのに、自然とそうなっていた…悔しいことに。
それならせめて、自分達の都合のいい時・いい場所にしてしまえ…と、
通り一つ隔てた居酒屋を、それぞれが予約しておいたのだ。

予定では、仕事は夕方に終わり、そのまま飲みに直行のはずだったが、
依頼者の都合(こちらは遠方での忘年会)で、早く終わってしまった。
一旦家に帰って休む程の余裕はなく、かといって時間を潰すには長すぎる…
非常に中途半端な時間に、新宿の街に放り出されてしまった。

「睡眠不足に疲労困憊…少しでいいから、寝たいな。」
「体を横たえるだけでいいですから…休みたいです。」

寒く忙しない新宿区役所前で、黒尾と赤葦は疲れ切った表情を見合わせた。
街に視線を向けると、注意して見ようと思っていなくても、
無意識のうちに、似たような看板ばかりが、自然と目に入ってくる。

    平日サービスタイム(6:00~17:00) 最大11時間OK!
    露天風呂・岩盤浴付ルーム有
    全室マッサージチェア完備
    短時間の『ご休憩』にもぜひご利用ください

チラリ…と、一瞬だけ視線をクロスさせる。
黒尾は何も言わず、一人で街中へと歩き出し、
赤葦は黒尾とは反対方向…ドラッグストアへと向かう。
『無料サービス』になさそうなアメニティや、各種必需品、
ちょっとした『おやつ』等をカゴに入れ、レジに並んでいると…メール着信。
指定された場所へ向かうと、先に部屋に入っていた黒尾が、迎え入れた。
これぞ、二人時間差攻撃…そんな大層なモンでもないか。

皺にならないように、スーツ等をぴっちりクローゼットへと掛け、
身軽な格好になったところで…ベッドへ思い切りダイブ。
そのまま一時間半程、二人は泥のように眠った。


「いやはや…便利な世の中になったというか、オトナになってよかったぜ。」
「仕事の合間に、どうしても…という時には、非常に便利な施設ですよね。」
現場仕事の職人さん等が、時間がぽっかり空いて休みたい時に、
風呂もデカいベッドもあり、完全密室でリラックスできる場所として、
こういった『ご休憩・ご宿泊施設』を、上手く利用しているそうだ。
少なくともベッドはある分、大柄な人間にとっては漫画喫茶よりもずっと楽…
平日のサービスタイム内であれば、ネットカフェよりもお得な場合も多い。

こういった『ステキな施設』は、賢く使うべし。
それができるのも、心身共にオトナになったからだろう。
短時間だが、深い熟睡を得ることができた二人は、
お行儀悪くベッドの上でゴロゴロしつつおやつを食べ、
のんびり四肢を伸ばし、ここ数日の疲れを少しばかりリセットした。

「まだ時間もたっぷりありますし、せっかくですから…」
「今話題のナノウォーター?とかいう風呂も、試すか!」
保温・保湿・浸透作用に優れた、ナノ化された湯・水を全館導入。
化粧水のような肌触り…よくわからないが、とにかく気持ち良さそうだ。
スパで個室(家族風呂)を頼むと、結構な金額が別途掛かったりするが、
ココでは広い風呂が付いているのが当たり前…入浴施設としてもお得である。

『オトナになった』とは言え、成人してからまだ数年。
こういう施設に『慣れ切って』しまう程、通い詰めているわけでもないし、
こんな『リゾート風』のトコに来て、のんびり昼寝だけして帰るのも、
何だか勿体無いというか…『どきどきわくわく』してしまう雰囲気なのだ。
そもそも、滅多にない『外出先での二人っきり』にココロが躍らない程、
二人の『お付き合い』期間が長い…というわけでもないのだ。

つまるところ、この場に相応しい『スッキリ』と『リフレッシュ』を…と、
二人は興味津々に『アメニティ』やら『付属施設』をアレコレ弄り回し、
本来の使用目的に沿った『ご休憩タイム』を、思う存分楽しんだ。

花の香りに包まれながら、すっかりリゾート気分に酔いしれていたが、
その香りで、赤葦は現実に引き戻され…自分達のミスに気が付いた。


「マズい…?まだ時間はあるし、何か不都合でもあったか?」
黒尾は赤葦の方へ顔を向けて尋ねる。
あまりに距離が近すぎ、耳元に熱い吐息がかかり…
まだ感覚が鋭敏なままだった赤葦は、その熱に一瞬身を震わせた。

「あっ…不都合、ありまくりですよ。」
黒尾の下から這い出し、上半身を起こした赤葦は、
転がったままの黒尾の髪に指を滑らせ、コレです…と軽く引っ張った。
「物凄い…フロ~ラル♪な香りを撒き散らしてます。」
「別に…イイ匂いだから、そんなに問題なくねぇか?」
ふるふると首を動かすだけで、ふんわりと良い香りが立ち上る。
普段であれば、大した問題にはならないだろうが…

「どう考えても、超体育会系の野郎がコレは…おかしいでしょ。」
これから二人は、そんな超体育会系な野郎共の集まる飲み会に出席する。
汗臭さには慣れ親しんでいる間柄…逆に、こんなフロ~ラルさとは無縁だ。
明らかに異質…全く以って『場』にそぐわないイイ香りである。

「梟谷サンには、女子マネージャーさんも来るとなると…バレるな。」
こんな『女子力』高そうなアロマな香り…
ついさっき『入浴しました』というのが、バレバレである。
「音駒サンだって、異常に観察力のイイ方が…いるじゃないですか。」
しかもその人が、黒尾の『隣』に座る確率が一番高く…確実にバレる。
仕事終えて来たって言うけど、一体どんな『一仕事』ヤってきたんだか…と。

マズいのは、それだけじゃないんですよ…と、
赤葦は今度は思いっきり黒尾の前髪を撫で上げ、おでこを曝した。
「今の黒尾さんは…『寝癖』の付いてないヘアですからね?」
「『寝る』と『ヤる』…『洗う』の順番、ミスっちまった!」
ココに到着してすぐ、ヤ…髪を洗い、その後で昼寝ならよかったのだが、
今回は爆睡した後で入浴洗髪…まだ『寝癖』が付いていないのだ。

「今からもう一度洗って、フロ~ラルを落としたとしても…」
「そっから『寝癖』が付くぐらい寝直す時間は…ねぇよな。」
俺が上から抑えつけといても…ダメですかねぇ?と、
赤葦は黒尾の後頭部を掴み、ボスンっと枕へ顔を押し付けた。
突然の行動に黒尾は驚き、咽ながら慌てて体を起こした。
「馬鹿、窒息死しちまうだろうがっ!」
「ココでなら、腹上死がいいですか?」
そういう問題でもねぇよ…と黒尾は苦笑いしながら、
『ナノ水』効果でいつも以上にサラサラな髪を、邪魔そうに掻き上げた。


冗談はさておき…と、赤葦はベッド脇に置いてあった鞄を引き寄せ、
中から木製の櫛を取り出し、黒尾の髪を梳き解かした。
「なかなか…上手いことタちませんね。」
「俺をタたせるの、得意なのに…なぁ?」

しょーもないツッコミには目もくれず、赤葦は傾ぐ黒尾に櫛を入れ続ける。
髪を他人に梳いてもらったことなど、記憶にない…実は初めてかもしれない。
じわじわと湧き上がってきた羞恥心を逸らせようと、黒尾は話を振った。

「その櫛…工芸品みたいな、繊細な作りだな。」
「両親が長野旅行へ…お土産に貰ったんです。」
木曽地方のお土産品として有名な、お六櫛(おろくぐし)は、
『みねばり』という木材から作られる、細かく歯が挽かれた櫛である。
髪を梳いたり解かしたりするだけではなく、結ったり挿して飾る等、
用途によって様々なタイプのお六櫛があるそうだ。



「櫛の語源は『奇(く)し』『霊(くし)び』…呪力を持つとされていますね。」
また、語の読みから『苦死』に繋がるとして、忌むべき対象ともされ、
贈り物をするときは『簪(かんざし)』という名称(忌み名)で呼ぶ。
魂の宿る頭に触れ、飾るものであることから、
『自分の分身』として、旅立つ人へ手渡したりもしていたそうだ。

「古事記にも、すっげぇ有名な『櫛』が出てくるよな…大きくは二つほど。」
一つは、イザナギが妻イザナミを迎えに黄泉の国へ行った際、
『見るな』と言われたのにイザナミを見てしまい…その追っ手から逃れるために、
櫛の歯を投げ、それが筍に変わり足止めになった…という話だ。
そしてもう一つが、『酒屋談義』でも何度も出て来た、あの話である。

「素戔嗚尊(すさのおのみこと)が、八岐大蛇(やまたのおろち)を討伐する際に、
   髪に挿していたのが…湯津爪櫛(ゆつづまぐし)でしたね。」
これは、八岐大蛇の生贄にされそうになっていた、櫛名田比売(くしなだひめ)が、
櫛に姿を変えたものである。
「『クシ』のお姫様の力を借りて、八岐大蛇を倒したんだな。」
そう言えば、以前考察した白雪姫も、櫛に刺されて仮死状態に陥った。
西洋でも櫛は、魔力のあるものと捉えられているようだ。


頭を傾げたまま髪を整えて貰っていた黒尾。
少しだけ視線を上げると、ごく間近に、真剣な表情をした赤葦の顔。
思わず背筋を伸ばし、そっとキスをすると、
赤葦は目を瞬かせ…柔らかく微笑み、再び櫛で梳かし始めた。

「この話…素戔嗚尊と櫛名田比売の婚姻を暗示しているとの説もありますが…」
日本では、求婚の際に櫛を贈る習慣があったから…という説なのだが、
その習慣は江戸時代に入ってから…後世の『後付け』ではないかと思われる。

「江戸時代はむしろ、女性から男性への求婚が一般的…だったと思うんだが。」
黒尾の問いに、赤葦は嬉しそうに「その通りです…よくご存知で。」と答えた。
櫛を贈る習慣があったのも、主に男性から女性への求婚の際の話で、
私と『苦死』を共にしてくださいという、『病める時も…』的なメッセージである。
だからこそ、男性から女性に『櫛を贈る』ことには、
特別な意味合いがあったのではないかと、考えることもできる。

「櫛一つでこれだけ語るとは…赤葦お前、まるで歴史家だな。」
「大げさですよ。ほんのちょっとした…他愛ない雑学ですよ。」
ちなみに、今まで『酒屋談義』で語った中に、もう一つ『櫛』が出ましたよね?
「熊野大社の主祭神…『櫛御気野命(くしみけぬの)』です。」
「それは確か…素戔嗚尊の別名、だったな。やっぱり櫛か!」
素戔嗚尊と櫛の関係…まだまだ奥が深そうだ。
新たな考察ネタとして、来年の課題に取っておくことにしよう。

「こんな場所でも考察してしまう…俺達、やっぱり色気ナシですね。」
「もっと色気アリな考察…これこそが来年の課題かもしれねぇよな。」

まるで『特別な意味合い』があるかのように、赤葦は櫛を掲げると、
それをそっと黒尾の手に握らせ…静かに目を閉じた。
黒尾はその櫛で丁寧に赤葦の髪を梳かし、もう一度口付けを落とした。
そのまま頭を抱きかかえ、キスを続ける。
今度は自分の指を櫛のように…互いの髪に挿し入れ、撫でていく。
キスの合間に吸い込む吐息…それに混じる、花の香り。


「『考察』に夢中で、すっかり忘れていましたね…」
「このサラサラヘア…どうすりゃいいんだろうな?」

櫛で梳かしたのは、逆効果だったかもしれない。
黒尾の髪は、立つどころか…艶を含んで流れ落ちてくる。
ヘアアレンジのセンスなど、二人は髪の毛一本程も持ち合わせてはいない。
これは本当に…マズいことになってきた。
忘年会の開始時間まで…あと1時間ちょっとしかない。

「ここはもう、思い切って…切っちゃいますか?」
「はぁっ!?ま、まさかお前が切るつもりじゃ…」
それだけは絶対にご勘弁…と、瞬時に距離を取る黒尾。
失礼な…でも、それはさすがに俺もムリです、と赤葦は苦笑いし、
ある提案を持ち掛けた。

「ここに来る途中、安さと早さが自慢の美容院を見ました。」
今からそこで、シャンプー&カット&セットをしてもらうのはどうでしょう?
お互い、久しく行ってなくて、そろそろ『切り時』でもありますし…
赤葦のナイスアイディアに、黒尾は「さすが参謀!」と手を叩いた。
そうと決まれば…急いで行ってしまおう。

「これぞまさに、完璧なアリバイ工作…だな!絶対バレねぇよ。」
「えぇ。美容院に行って来た…多少フロ~ラルでも自然ですね!」


こうして二人は、ピッチリとスーツを着こむと、
来た時と同じように『時間差』で退出&美容院入店…
それぞれが『楽しい忘年会』へと、繰り出していった。







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「ただいま…帰りました。」
「おう…お疲れさんだな。」

深夜、日付が変わった頃。
酔いつぶれた先輩諸氏を、方々に送り届けた赤葦は、
疲れ切った表情で帰宅…居間には、数分前に帰宅したと思われる黒尾が、
こちらも似たようなぐったりした表情で、スーツをハンガーに掛けていた。


「…お前が今日、どんな目に遭ったか…当ててやろうか?」
「いえ…多分そちらも、全く同じ目に遭った…ですよね?」
二人は顔を見合わせ、はぁ~~~~と盛大にため息を付き、
カウンターの上に置いてある木製の器に、小さな金属を同時に置いた。

久しぶりに会う仲間達。会った瞬間から大騒ぎ。
まぁ、とりあえずは乾杯…と、高らかに杯を掲げた次の瞬間、
「結婚おめでとーーーっ!!!」と、全員から絶叫されてしまったのだ。

な…何の話だっ!?一体どこから…っ!!?
呆然とする黒尾(赤葦)に、仲間達は言いたい放題喋りまくった。

    木兎(研磨)に聞いたぞ?無事に同棲始めたってな!
    結構イイ家に住んでるらしいじゃねぇか。今度行くぞ。
    っつーか、やっと付き合ったかと思ったら、即同棲?
    そんでもって、あっという間に結婚かよ…早ぇよな~

開業&引越祝…わざわざ贈ってくれてありがとう…
唯一それだけは丁寧にお礼を言ったものの、二人の頭の中は『何故…?』ばかり。
黒尾が赤葦にプロポーズしたのは、つい先日…赤葦の誕生日だ。
そのことについては、未だ家族にも…実家どころか、月島達にも言ってない。
それなのに、どうしてコイツらが知っているのか…

例によって、論理の流れも完全無視した、ぶっ飛んだ推理(妄想)なのに、
結果的に『ドンピシャ』…というやつだろうか?
冷や汗を垂らし、凝固する黒尾(赤葦)に、全員が一点を指差した。

「だってこれ…結婚指環だろ?
   さすがにコレぐらいは…超体育会系の俺達でも、わかるって!」


黒尾と赤葦は、仕事上降りかかる恐れのある『厄介事』を予防するべく、
既婚者を装うための指環を、装備品としてお互い付けていた。
今日は仕事からそのまま来てしまったせいで、外すのを完全に失念していたのだ。

実質的には、皆が言う通りのモノではあるのだが…
名目上、『必要にかられて仕方なく』という、『正当な理由』があった。
だが、そんな『言い訳』を納得してくれる奴もいなければ、
そもそも『言い訳』すらさせて貰えない状態だった。

夏のOB会も欠席し、久々に会った黒尾(赤葦)は、生活も激変。
こんなに面白いネタ、他にはなかなかないだろ!…と、
皆から根掘り葉掘りせっつかれ、完全に『オモチャ』にされてしまった。

「香りや髪型には、あんなに気を遣って証拠隠滅を図ったのに…」
「こんな基本的なミスをしでかすとは…まさに痛恨の極みだな。」

    指環を付ける生活にも、まだ慣れていないから。
    多忙続きの師走で、注意力散漫になってたから。
    強いフロ~ラルに、気を取られてしまったから。
    リゾート気分に、ちょっと浮足立っていたから。

いくら『仕方がないと思われる理由』を上げたところで、
もうどうにもならない…自分達の鈍感さを悔やむしかない。


「年の最後に、『今年一番忘れてほしい出来事』に…なっちまったな。」
「お互いの鈍感さを何とかする…来年一番の課題は、コレでしょうね。」






- 完 -





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『歴史家とキスし、傾ぐ黒尾にお六櫛貸し、梳き解かし…「切れ。」』
   (れきしかときすしかしぐくろおにおろくぐしかしすきとかしきれ)

※熊野大社の主祭神・櫛御気野命 →『三角之火
※梟谷&音駒からの引越祝 →『撚線伝線
※黒尾、赤葦に求婚 →『得意忘言
※装備品としての結婚指環 →『環状隘路


2016/12/18UP

 

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