立会清算②~『下積厳禁』編~







「俺としたことが…失敗した。」
「だろうな。」
「ちょっと、ビックリしちゃったよ。」
「誰が初っ端から、あ~~~んなクッソ長ぇミニシアター作れっつったよ!?」
「面倒臭がりのくせに、サービス精神旺盛…さすがウチの若手ホープ・研磨!」


月山黒赤異類婚姻実行委員会こと、明光・研磨・青根・二口の計四名は、
どうにかこうにか大団円を迎えた、黒猫と魔女…二組のつがいの物語を肴に、
憂さ晴ら…打ち上げの飲み会を敢行!と言いつつ、ご丁寧に総括までも担当。

膨大な分量になる『ボツったネタ』を再利用しようという、賢い試みのはずが、
結局カレーのリメイクに使えたのは、じゃがいもだけで、9割は作り直し…
しかも完結した解放感から、本編よりも更に分量が増えるという本末転倒ぶり。

「ビックフット並に巨大な『蛇足』…」
「次は、シンデレラサイズに…」

もう、今回からはササっとミニ以下のプチシアターにしてしまおう。
そう固く誓うように、四人は盃を小さくチンと鳴らし…2つめの総括に入った。



*****



【『下積厳禁』について】

「なぁ。そもそも論なんだが…この話には『蛇足』はいらねぇだろ。」
「これ自体が、まるっと純度100%『蛇足』で構成されてるっぽい…」
「そうなんだよね~だってこれ、最初は『再配希望』の『蛇足』だったもん。」

突発的連載だった、『黒猫魔女』ファーストシリーズの『再配希望』…
続編を書くつもりは毛頭なく、一応はアレで美しく完結していた(つもり)。
当初からネタのリサイクル『蛇足』として『下積厳禁』を書き連ねた結果、
『蛇足』に相応しい(それ以外では使えない)考察ネタのオンパレードに…

「いくらパロディとは言え、少年漫画の二次創作で…信じらんないよね。」
「この場を借りて…お詫びする。」

一体どこに、『正しい電マの使い方』講座をする二次創作があるだろうか。
100%創作のために、(フーゾク関係のハウツー)動画を視聴しまくったり、
メーカーさんの仕様書を読んだり、ブツを分解する同人作家が実在するなんて…
できれば『遠い世界の他人事』か、都市伝説として聞き流したい反面、
これぞ『ウチらしさ!』だとひっそり胸を張り、『代表作』にしたい気もする。


「プロのハウツー動画のお世話になったのは…アレ以来だよね~」
「記憶喪失シリーズ・『空室襲着』の蛇足…クロ赤ソープごっこの時。」

あの時も、今回も、(家内安全のために)動画はトイレ内でこっそり視聴したが、
やたら音質にこだわる、PS純正ゲーミングヘッドフォンを使用したため…

「それが、テレクラ…じゃなかった、蛍&忠の遠隔地プレイになったんだね~」
「クロ赤向けのネタなのに…な。」
「山口を魔女に…ケタ違いの姐さん女房にした、副作用?かもしれないけど…」
「いつもとは真逆の、『オセオセ忠の尻に敷かれる月島』が出来上がったな。」
「本当に『いつもとは真逆』かどうか…本質は変わってねぇ気もするけどな。」

とりあえずはっきり言えるのは、この話におけるデキる下積君・月島蛍が、
最も乙女ゲームっぽさ満載…当サイトで一番カッコイイ月島蛍だということだ。

「ホント、蛍らしくないけど…忠が幸せなら、それでイイよね~」
「つーか、『黒猫魔女』シリーズの主役は、月島なんだけど。」


一方、『らしくない』と言えば、クロ赤の方の『らしくなさ』も負けていない。
普段は質実剛健地味上等、疲労困憊中間管理職な堅物コンビなのだが、
せめてこのパロディぐらい、羽目を外して堂々とイチャイチャさせてやりたい…

「素直に感情吐露…ヤキモチ合戦。」
「これでもかっ!っていうぐらい、まったりイチャイチャしまくったね~」
「付き合い始めたばっかりの、ただただイチャつきたいだけの恋人同士…」
「そのイチャに意味なんてねぇが、ひたすら甘ったるい雰囲気を味わいたい…」
「物語として文章で描くのは難しいが、そういうクロ赤を描きたかったんだ。」

おカタいネタ(おカタくしてネタ)を考察し続ける、口数のやたら多い当サイト…
二次創作らしい甘さや、イチャイチャ成分が『ごく微量』しかなかったが、
ようやく『クロ赤の二次創作したぞ!』と僅かながら思えた…ような気がする。


「これは、習性というか癖というか、職業病みたいなもんなんだけど…」

文章を書くこと自体は大好きだし、たくさん書き連ねることにも慣れている。
しかし、文章というよりは『文書』…起承転結が必須の『論文』でしかなく、
情緒や繊細な心理といった、『幸せな雰囲気』を描写するのとは、全く違う。

「どうしようもなく好きで、理屈も理論も道理もカンケーなく…ただ、幸せ。」
「そういった『読んで心に響く』とか、『じんわりあったまる』物語を描く…」
「二次創作に必要不可欠なモノがなかなか書けず、悩むばかりの日々だよな。」
「四年近く書き続けようとも、一向に上達しない…情けない。」
「月島と山口、クロと赤葦。そして、読んで下さる皆様に…申し訳ないよね。」

大好きだからこそ、月山やクロ赤の『幸せなイチャイチャ』を、
もっと描けるようになりたい…もっと二次創作を愉しみたいと強く思ったのが、
この『下積厳禁』の、らしくないイチャイチャなクロ赤だった。


「…って、こういう『二次創作論』とか考察するから、メンドイんでしょ~」
「…だな。」
「『下積厳禁』で特記すべき、もっと重要なネタがあるよね。」
「伊達工業㈱の面々…研磨・青根・俺っぽい奴らが、話のタネにされてたな!」
「どうせ続かないと思って、すっげぇテキトーに決めやがって…ビビったぞ!」

『青坊主』『二口女』という百鬼夜行がいたから、登場する羽目になった二人…
『論文口調で喋っても違和感なさそうな口の悪いカタブツ』という理由だけで、
黒尾と赤葦を登場させたのとほぼ同じ…四年経っても成長していない証拠だ。

「ま、結果オーライ?ウチの父さんだって、いつの間にかレギュラーだしさ。」
「人生、何がどう転ぶかわからない…それが最高に、楽しいんだけど。」



【総括】

「んで、今回の『シメ』はどうすんだ?蛇足に蛇足はいらねぇだろ。」
「ココで蒔いた種は、あらかた回収…本編で俺らもレギュラー化したしな。」
「蛍が黒尾君に習ったマッサージも、最後の最後で修行の成果を発揮したし、
   念願の『京治、酔っちゃったかも♪』も達成できたし…盛りだくさんだよ~」
「研磨に…任せる。」


やっぱり俺なの?マジひどくない?
全身全霊で『ゲンナリ』を表現した研磨は、ポケットから写真を一枚取り出し、
「今回ボツったネタ…折角だから、惜しみなく出しとく。」と、放り投げた。



(クリックで拡大)


あ、ゴメン、間違えた。『出すに出せない』やつだった。
クロの『正しい電マの使い方』の、大事な補足…これで『カバー』できたよね。

「コレからは『出ない』し、『入れる』のもムリだけど…付けて使って。」

コレ以上に必要かつ重要な補足だとか蛇足は、マジでいらないでしょ。
だから今回は、『下積厳禁』で唯一、回収せずにほったらかしにしてるやつを、
クッソ真面目に、あいつらに考察させてみることに…しよっかな。


「あ、ゴメン、間違えた。『出すの?出せねぇだろ!』なやつかも。」




   →期待の大型新人デビュー!?




**************************************************



2019/11/04 

 

NOVELS