隣之番哉③(前編)







「おはよ~ご…え、く、ろお…さん?」
「おはよう山口…やっぱ、わかるか。」


忠とまだ離れたくない…そう囁いて俺を包み込んだ最愛の恋人(布団)を残し、
大あくびしながら事務所へ入ると、久々に黒猫上司・黒尾さん?の姿があった。

年末年始の修羅場が何とか明けたから、年度末修羅場に突入する前に…と、
数日間の休暇を取り、お盆からお取り置きになっていた、帰省事業を再開した。
黒尾家の方は心配ないとしても、赤葦家への『御挨拶』が上手くいったのか、
俺は気が気じゃなかったから…一刻も早く話を聞き出したいと思っていたけど、
事務所に入った瞬間、黒尾さんの異変に気付き、困惑よりも恐怖で身が竦んだ。

   (なっ…どういう、こと…)


そんなこと、聞かなくても…わかる。
黒尾さんは無事に『御挨拶』を済ませ、宿願たる『本懐』を遂げたのだ。

唯一無二のドンピシャな血を採り込み、交わった吸血鬼は…別人ならぬ別鬼だ。
ただでさえ、同じ『人外』の枠に入れていいのかどうかも怪しい強さだったが、
本懐を遂げて進化?した『真・吸血鬼』の力は…ケタが2つぐらい違う。

   (こ…怖い…っ)

圧倒的な力の差という点では、山の神・青根さん一家にも、畏敬の念を感じる。
恐れ多くて、自然とこうべを垂れてしまうような…恭しい気持ちになってくる。
一方の真・吸血鬼は、畏敬ではなく畏怖の念…生命の根源的な恐怖に怯え、
ほぼ反射な『本能』で、降参の意を表すために縮こまってしまいそうになる。

   (こんな黒尾さん…知ら、ない…っ)


150年も一緒に居たのに、それすら『記憶違い』に感じてしまいそうな程、
よく知っているはずなのに、全然知らない人みたいな…不思議な感覚。
『人』にはわからないだろうけど、『人外』なら…わかるから『人外』なのか。
それか、俺が異種と交わる魔女だからこそ、余計に『差』を感じてしまうのか。

   (これが、鬼の王…)

奥歯をギュっと噛み締めながら、カタカタ音が口から出ないよう必死に堪える。
長年連れ添った上司が、怖くて怖くて…顔を上げることすらできなかった。


   (言わなきゃ…おめでとう、って…)

300年に一度の、運命の出逢い。
その相手と結ばれて、吸血鬼の『本懐』をようやく遂げられたことを、
誰よりも先に、ずっと一緒に暮らしている俺が祝ってあげなきゃいけないのに…

   (ことばが、でて、こない…っ)

勿論、お祝いしたい気持ちは山盛りあるし、本当は飛びついて一緒に喜びたい。
でもそれ以上に、『人』よりは同じ『人外』の仲間として近かったはずが、
『人』よりもずっとずーーーっと、遠い存在になってしまったみたいで…

   (怖い…よりも、寂しい…?)


そう、これは…ちょっとだけ、アレに似てるかもしれない。
大好きだったお兄ちゃんが、家に恋人を連れて来て、その人と暮らすから…と、
一緒に住んでいた実家を離れ、遠くに行ってしまうようなキモチ…

   (ソレに似てると、思い込もうっ!)

お兄ちゃんが恋人を…の段階で、ちょっぴり予感していた『モヤモヤ』が、
実際にお兄ちゃんが結ばれて、遠い存在になったことを目の当たりにしてから、
途轍もない喪失感と…どうしようもない寂しさを感じてしまうという、アレだ。

   (嬉しい、けど…やっぱり、寂しい。)


俺にも全く同じタイミングで、『300年に一度の運命』が到来していたし、
コッチも似たような状況…お兄ちゃんから離れようとしているにも関わらず、
心のどこかで、黒尾さんと俺はこれからも一緒なんだって、疑っていなかった。

   (今頃になって、赤葦さんに…っ)

黒尾さんの幸せは、俺の幸せ。
赤葦さんだって大好きだし、二人が結ばれることを心の底から願っていた。
地味で面白味もなくて不器用で、方向音痴で超絶鈍感な『俺の』お兄ちゃんが、
ようやく幸せになれたのに…嬉しくて、怖くて、羨ましくて、寂しいのだ。

   (これも一種の…マリッジ・ブルー?)


ごちゃまぜの感情が…ぐるぐる。
それでも、黒尾さんを本能的に『怖い』と感じてしまうよりは、
密かなブラコンを自覚し、赤葦さんに嫉妬しちゃったことにした方が…マシだ。

思考を停止させるには、論点が多いほど良い…『困難は分割せよ』の、逆だ。
たくさんの感情が複雑に入り混じることで、一つ一つの感情は曖昧になり、
その中の一つ…目を背けたい感情を、強く意識しなくてすむ。

これは、誤魔化し…逃げだ。
でも、自分の感情全てに正面から向き合う必要なんてないし、できやしない。
『見て見ぬふり』が一概に悪いとは言えないと、長い人生の中で…知っている。

   (俺も伊達に、年取ってないからね~)


…と、達観した仙人気取りで、理性的に自分を納得させようとするけれど、
やはり本能から湧き上がる恐怖は、自分の力だけではどうしても抑えきれない。

カタカタを噛み締めていた唇を開けないまま、床を見つめて立ち竦んでいると、
感情もヤる気も、魂さえも抜けそうな、大きな大きな…大~~~~~~あくび。


「ふわぁぁぁぁぁぁ~~~~~、眠ぃ…
   おこたから、出られねぇ~~~~~」

悪ぃ山口、給湯室に『栗入あんこパイ』があるから…取って来てくれねぇか?
あと、できれば…

「熱~い渋~いほうじ茶と、お口直しの醤油煎餅(二度焼に限る)…でしょっ?」
「さすが山口…わかってるな!」

今まで通り…いや、今まで以上にだらけきった『ウチのネコ』に、完全脱力。
さっきまでの恐怖やら何やらは、そのマヌケで緩み切った姿に中和され、
俺の口からも、いつもの軽やかな声…その明るさに、俺自身の緊張も緩んだ。


「全く…せっかく『スーパー吸血鬼』に大・変・身~☆できたっていうのに、
   結局は『おこたのニャンコ』のまま…だらしないったらありゃしない!」
「まぁ、そう言うなって。俺もまだ、赤葦の前じゃぁ格好付けたいオトシゴロ…
   『黒猫魔女』は腹出して伸びたりゴロゴロできる…俺の『実家』だからな。」

「年相応のジジィな姿…の隠し撮り写真を、赤葦さんに見せてあげよっかな~」
「まっ待て山口!食器棚に隠してある、たった一つの塩豆大福…半分やろう!」

「ゴチで~す♪…って、もう全部、口の中に封じちゃってますけどね~」
「なっ!!?俺の虎の子、返…さなくていいぞ!そのまま封じといてくれ!」

いつも通りのやりとりに、緩んだ頬から笑みが、瞳の端から雫が零れてきた。
これは黒尾さんからの、『いつも通り』の俺達で居ようぜ!というメッセージ。
あくび一つでそれをしっかり伝え合えるのは、コンビ歴150年のなせる業だ。

   (ありがと、俺の…『お兄ちゃん』!)


塩豆大福と一緒に、アレもコレも全部ゴックンと飲み込んでから、
お盆に『ウチのまったりおやつセット』を乗せて、おこたへと向かった。

「『あんこ』には牛乳…進化した今、コレの良さがやっとわかるんじゃない?」
「『好き』はそうそう、変わるもんじゃねぇ…今後もずっと、渋茶で頼むよ。」



********************




聖なる血を吸収して『本懐』を遂げ、真なる姿を解放した吸血鬼は、
世界を滅ぼさんばかりの強大な力に、闇へ向かって不敵な笑みを浮かべた…


…と、漫画だかアニメだかに出てくるようなナレーションを入れてみたけれど、
当の吸血鬼御本人様は、こちらが否応なく体感する恐怖心など、どこ吹く風…
以前と全く変わらない緩さで、おこたに肩肘をつきつつ、醤油煎餅をばりぼり。

   (よくもまぁ、同じ味ばっかりを…)

順応力の高さでは、人外の中でもピカイチ…異種と交わる存在・魔女の俺は、
いろんな味の『おかき』が入った、上品な和紙の小袋を開けてぱりぽり…
『交ざり合う幸せ』をお口の中で楽しんている内に、恐怖も幾分和らいできた。


その代わりにふつふつと湧き出てきたのが、純粋な…好奇心だった。
『知らない』から恐怖を覚え、恐怖は勝手に増殖し…怖いから、自衛に走る。
自分(自国)の平和を守るという『自己防衛』こそ、戦争の発端…口実になる。

少ない知識や思い込みで判断し、無闇に怖がったり相手を傷付けないためには、
お互いのことを『知る』努力が必要…これが、争いを防ぐための『外交』だ。

   (人外と交わった二人も、きっと…)

平然としていたようでも、突然降ってわいた魔女だの吸血鬼だの『人外』達に、
ツッキーや赤葦さんは、心の奥底で生命の危機や恐怖を感じていたはずだ。
でも二人は、混乱の中にありながらも、俺達のことを理解しようと歩み寄り、
『人外』『魔女』『吸血鬼』ではなく、一個人として向き合い交わってくれた。

   (これが、どんなに嬉しかったか…)


どれくらい嬉しかったかって?一言で言うと、運命をビビビっと感じる程だ。
居るのに居ない存在とされ続けた人外だから、特別そう感じたわけじゃなくて、
『お父さん』『主将』『広島人』なんていう、ざっくりとした分類で判断せず、
『山口忠』『黒尾鉄朗』という『ただの私(一個人)』を見て、認めて貰えたら…
人同士でも、人外同士でも、それをとても嬉しく思う気持ちは、同じだと思う。

   (ちゃんと『俺』を、見てくれた。)

だから俺も、進化しようが大変身しようが、しても大して変わってなくとも、
『吸血鬼』『上司』『兄貴分』じゃない『黒尾鉄朗』を、知っておきたい…
大切な人だからこそ、理解する努力をし続けたいなぁ~と、心から思う。


俺は渋茶(おかきに牛乳はノー)をググっと飲み干し、気合を入れて…大あくび。
黒尾さんの醤油煎餅の袋に無断で手を突っ込みながら、世間話風に問い掛けた。

「結局、どういうこと…なんですか?」
「詳しいことは、わからねぇんだが…」

黒尾さんも大あくびしつつ、俺の『いろいろ味おかきセット』を奪うと、
断りもなく勝手に小袋の封を開け、その横に自分の醤油煎餅を並べた。

「多分、コレとソレの違い…かもな。」
「…はぁ?」


赤葦の血が、俺にドンピシャだったという点は、今はとりあえず置いておいて、
俺が今まで献血ルームで頂いてた血と、赤葦の血の違いは…コレとソレだ。
この違いを理解するためには、まず…ざっくりと献血について知る必要がある。

「山口は、献血で集められた血…何に使われると思う?」
「うわぁ!大事故…出血多量!早く、輸血を!!…ってやつかな?
   魔女の俺が『血液急便』で、ばびゅーんって運ぶのは、こういう時だよね?」

多くの人が輸血(献血)に対して抱くイメージも、山口と大体同じだろうが、
そういった急性の損傷や中毒等の外因のために使われるのは、全体の3%程…
実は一番多いのは、悪性リンパ腫…がんの治療(36.1%)に使われるケースだ。
その他、血液・造血器の疾病(20%)や循環器・消化器系にも利用されている。

「へぇ~、いろんな病気の治療に、血が使われてるんだね~」
「だから、病気によって血の使い方も違う…必要となる血液の成分が違う。」


血液は主に、赤血球・白血球・血小板・血漿の、4つの成分からできていて、
献血ではこの4つのうち、白血球を除いた3つの成分が集められて、
それぞれの成分ごとに『血液製剤』が作られ、患者さんの許へ届けられていく。

「成分を分けない『全血液製剤』もあるんだが、
   大量出血や手術の緊急時にも、今は成分ごとに輸血するのが主流らしいぜ。」

白血球が使われないのは、寿命が短いことに加え、白血球の一種のリンパ球が、
輸血された患者の組織を攻撃しちまう、死に至る合併症を防ぐためなんだ。

「白血球の仕事は、体内に侵入した自分以外の外敵を攻撃することだから…
   輸血先の『別人さん』を、敵だと勘違いしちゃうんだね。」
「だから、全血液製剤にも放射線を当てて、白血球の細胞核内のDNAを壊し、
   白血球(リンパ球)を死なせて、働かないようにさせているんだよ。」

放射線は細胞核内のDNAを壊す…これの一番怖いのが、『被爆』ってやつだ。
これについては、今回深く考察するのは割愛させてもらうが…
使用期限も長くねぇし、病気治療は継続的だから、血を集め続ける必要がある。
とは言え、献血者から無尽蔵に血を提供してもらうわけにもいかねぇし、
そもそも製剤使用者の約85%が50歳以上…需要に供給が追いつかねぇ状態だ。

「だから、若者の多い街で、献血をお願いし続けなきゃいけないんだ。」
「こんなとこにも、少子高齢化が深刻な影響を…俺、全然知らなかった。」

俺達みたいな『ご長寿さん』が、献血できたらいいんだろうけど、
同じ『人』同士でも、血液型が違う程度でアウトだから…『まぜるな危険』だ。
(現に目の前の『交ざった』吸血鬼は、世界滅亡可能級の危険物になった。)

やっぱり、『人』と『人外』は安易に交ざっちゃいけないのかも…?と、
暗い結論に気分が堕ちかけていたら、黒尾さんはあえて淡々と話を続けた。


「献血には全血献血と成分献血があり、成分献血では血小板と血漿のみを頂き、
   回復に時間のかかる赤血球は、提供者の体内に戻しているんだよ。」

一人からたくさん献血して貰えれば、必要な提供者の総数は減るんだが…
あくまでも、提供者の意思と健康維持が最優先だからな。

そんなわけで、俺が献血ルームで頂戴していた『オコボレ』の血ってのは、
賞味期限切れの特定成分だけの製剤や、全血液製剤でも白血球は死滅したもの…
例えるならコレ…『醤油煎餅ばっかり』とか、『海苔巻きヌキ』のソレだな。

「えっ!?ざらめとわさびマヨだけだなんて…かなり味気ないじゃんっ!
   もちろん、醤油だけでも…個々の味もそれぞれ十分に美味しいけど…ねぇ?」
「血も菓子も、いろいろな味が交ざり合ってこそ、滋味深い味わいを楽しめる…
   牛乳だって、『成分無調整』の方が断然、値段も高くて美味いもんだよな。」

それでも、俺が時折(ごくたまに)頂けていた血も、そこそこ高エネルギーだし、
特に不足は感じず、美味ぇなぁ~♪ありがてぇなぁ~って、御馳走になってた。
血ってのは、こういうもんなんだなぁ~って…それしか知らなかったからな。

「そんな俺が、生まれて初めて口にした『生きた血』…しかも好みドンピシャ。
   あまりの美味さとケタ違いのエネルギーに…その場で卒倒しちまったよ。」
「まるで、焼きたて高級おかきセットの如く…見事な味のコラボレーション。
   脱脂粉乳世代の人が、北海道の搾りたて生乳を飲んだぐらいの衝撃だね~!」

気が付いた時には、赤葦の膝の上…変わり果てた自分の姿に、ただただ呆然だ。
『本懐』を遂げることで、赤葦が不可逆的に変化することはわかっていたが、
まさか俺の方まで、ここまで変わってしまうなんて、全くの予想外だったよ。
持て余す程に湧き上がる力…驚くよりも戸惑いの方が大きいのが現状なんだ。

「自分が激変したのは、正直…怖ぇよ。でも、それ以上に、俺は今…幸せだ。」


手にした強大な力よりも、愛する人と結ばれたことを喜ぶ、黒尾さん。
一方で、変化への恐怖を完全に抑えられず、いろいろな感情がごちゃまぜ状態…
種類は違えど、この『いろいろごちゃまぜ』は…俺と(おかきと)一緒じゃんか!
そのことに気付いたら、俺の中で渦巻いていた恐怖が、スーっと抜けていった。

   (何て、味わいのある…温かさ。)

人間も、いろんな表情や気持ちが交ざっているからこそ、味わい深くなる。
『人』を遥かに超越し、『人外』の枠にも収まりきらなくなってしまったのに、
より『人間』として滋味深くなった黒尾さんが、ずっとずっと近く感じられた。

「黒尾さんも…怖いんですね。」
「当たり前だ。心ん中は、そう簡単に成長できやしねぇだろ。」

とは言え、もう俺は…俺達は『後戻り』はできねぇんだ。
まだ怖いけど、後悔は全くない。唯一無二の相手と結ばれたんだからな!
ま、悩む時間だけはたっぷりあるから…赤葦と一緒に少しずつ慣れていくよ。


ふんわり…と、最愛の伴侶を想う優しい微笑みに、胸がじんわり熱くなる。
さっきまで言えなかった言葉が、自然な笑顔と共に心の中から出てきた。

「黒尾さん…おめでとうございます。」
「あぁ…ありがとな、山口。」

あぁ、何だか無性に…照れ臭い。
話題転換にと、高級いろいろおかきセット的な血の人のことを聞こうとしたが、
俺が口を開くより前に、黒尾さんが別の人と…血の話を振ってきた。


「さっき話した献血の状況だが…きっと近い将来、激変するぞ。」

献血が必要なのは、『人工血液が作れない』という大前提があったからだ。
しかし昨年、iPS細胞を使った高品質な血小板製剤の作製に成功し、
厚労省の認可も下り、今年の初めから臨床研究も開始されたそうなんだよ。

そう遠くないうちに、他の血液製剤も精製&大量生産が可能になるはず…
『献血』っていうシステムそのものが、なくなるんじゃないかな。
現に、俺は嘱託の任を解かれた…吸血鬼不要の時代が、現実に訪れたんだよ。

「凄いっ!医療の進歩、早過ぎるよね~吸血鬼がリストラされちゃうなんて…」
「この激変、山口も他人事じゃねぇぞ?むしろ直撃を喰らうのが…お前だよ。」

献血不要、つまり高品質な人工血液が流通し、長期保管が可能となると、
緊急時に血液を届ける必要もなくなる…魔女の血液急便も、要らないんだよ。

「…えっ?」
「お前が空を飛ぶ仕事も…なくなる。」

お前はもう、『魔女急便』に縛られなくてもいいんだ。
『魔女』が血液を運ばなくても、血を必要とする人々は、困らない…

「『山口忠』は、『魔女』でなくなっても…いいんだよ。」


俺と赤葦は目出度く『ご長寿』確定…500年ぐらいのローンも組める。
お前らの『兄貴分』として連帯保証人になり、借金返済の余生を送るも良しだ。
むしろ、そのぐらいの『生き甲斐』があった方が、張り合いがあるかもな!

   だから…山口。
   お前は…お前達は、好きな道を選べ。


「『人』になる道…
   『黒い薬』を選んでもいいんだぞ。」




- ③(後編)へGO! -




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2019/02/09 MEMO小咄より移設
(2019/01/27,02/01分) 

 

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