再配希望⑪ (月山編)







「だ…騙された…」
「騙される方が悪いと思うけど?」


『ツッキーの力が必要不可欠だ』
そう黒尾さんに懇願され、レッドムーン盗聴犯を炙り出す策に乗ったツッキー。
俺は横で聞きながら、「あ~ぁ。」と思っていたけど…教える気はなかった。

今までどうやって、この百鬼夜行集いし歌舞伎町で生きてこれたんだろう…
外見と毒舌からは想像もつかないけど、ツッキーのピュアさは天然記念物並。
『サンタさんが存在しないという証明は不可能』と、屁理屈を捏ねる振りして、
コソコソと米軍の『サンタ追跡』サイトを逐一チェックするぐらい…ピュア。

そのサイトでぴこぴこ動いてる『サンタマーカー』の内の一つが、
俺の黒猫ぬいぐるみだよ〜(臨時バイト)とは、口が裂けても言えなかった。


多分…いや間違いなく、本当は赤葦さんの方がツッキーを守り続けてるんだ。
地下の隠れ家的バーで囲い、ツッキーが街の淀みに染まらないように…ずっと。
俺も伊達にこの街で長く生きてるわけじゃないし、闇に近い存在だから、
白雪姫も全裸で逃げるぐらい、穢れなきツッキーの内面が…眩しくて堪らない。

口では散々屁理屈を捏ね、反抗期を貫こうとしてはいるみたいだけど、
300年近く生きている俺達から見ると、ただひたすら可愛いだけ…
黒尾さんがツッキーをもみくちゃにしてしまう気持ちも、よ~~~くわかる。

   (わかるけど…面白くないよね。)


多くの人が怯むはずの献血を、口八丁でヤらせてしまう『三丁目の王子様』に、
ごくアッサリと乗せられ、超絶面倒な仕事を『任せたぞ』って押し付けられ…
ツッキーにはもうちょっと危機感を持って貰うためにも、今回は良い機会。
だから俺は、黒尾さんとのやりとりを、表面上は大人し~く見守っていたんだ。

これからは、赤葦さんがずっとツッキーを守ってくれるわけじゃない。
厄介で卑猥な赤葦さん以上に、腹黒で鈍感な吸血鬼や、強かでお茶目な魔女…
ホンモノの『百鬼夜行』に囲まれて生きて行くんだから、鍛えとかないとね!

   (ペットを飼うみたいな気分…かも♪)

とにかく純粋無垢なトコが、可愛くて仕方ない…構いたくなっちゃう。
肉球をぷにぷにしまくって怒らせ、噛まれたとしても…俺はデレデレしそうだ。
もしツッキーが一丁目のペットショップにいたら、即決購入してたと思う。


そんなピュアピュアツッキーが黒尾さんに嵌められたと気付いたのは、
『ドキわく☆盗聴犯ハメハメ作戦』を受諾した直後だった。

「じゃ、これ…ツッキーの分な!」と、黒尾さんが笑顔で手渡した袋の中身は、
俺の予想通りのモノ…元々は黒尾さん用だったものの『おさがり』だった。
太いオレンジと白のボーダーシャツ、レモンイエローのセーターを肩に掛けて。
あとはダボついたジーンズの裾を折るだけで…俺の『相方』の完成だ。


「ちょっ、これって、もしかして…」
「宅配業魔女の彼氏…だったか?髪色も眼鏡も、ツッキーにピッタリだろ?」
「黒尾さんにはできなくても、月島君にはできる仕事…言い得て妙ですね。」

俺はこれから、レッドムーンに張り込まなきゃならねぇ…
だが、時期的にウチの仕事も修羅場ってるから、俺が抜けるのはかなり痛手だ。
だからツッキーには、俺の代わりにウチの仕事を…山口のサポートを頼みたい。

当初は俺がコレを着て、魔女を手伝おうとしたんだが、驚く程似合わなくてな。
それに、どうやら俺には配達業務も向いてない…むしろ足手まといなんだよな。

「たった数十年単位で再開発…街が変わり過ぎて、道が覚えらんねぇよ。」
「どんな人にも不得手がある…方向音痴の吸血鬼でも、俺は大丈夫です。」
「はぁっ!?『無愛想な黒服』は『そういうキャラ』で済みますけど、
   『方向音痴の宅配業者』は死活問題…僕以上に使えませんよ、黒尾さんっ!」


いやはや、全くもってツッキーの言う通り。全然『大丈夫』じゃないから。
(赤葦さんは既に盲目色眼鏡装着…この人も『大丈夫』とは言い難いかも。)

昨日だって、ツッキーんちにチャリで向かうとか、無謀なコトしようとするし。
迷った先々でも色んな人を引っかけてしまう、人タラシの黒尾さんなんかより、
無愛想でも仕事はキッチリこなすツッキーの方が、断然使えるはず…
ウチの黒猫の手よりマシなら、それだけで十分ありがたい。

「俺は、ツッキーがヘルプに入ってくれたら、すっごい助かるけど…イヤ?」
「イヤ、じゃない…よ。僕にできることなら…山口と一緒に、頑張るから。」

今更イヤとは言えないツッキーは、衣装と自転車の鍵を受け取ると、
赤葦さんと大急ぎで帰宅…開店(姫様)準備をしてから、とんぼ返りして来た。


騙された…と、ぶつぶつ言いながらも素直に着替えたら、これまた似合うこと!
俺と一緒に居たら、ただのコスプレ友達にしか見えない(イケメン過剰気味)。

「今度、自転車の前カゴに、おっきなプロペラでも付けてもらおっか?」
「そんなのいらないから、電動アシスト自転車にしてほしいんだけど。」

「それいいね!採用~♪黒尾サンタさんに頼んでみるよ~」
「ホントに!?それは本気で嬉しいプレゼントだよっ!!」

あ~ぁ…『採用』なのはそのオネダリじゃなくて、ツッキーの方なのに。
ほぼ『送り付け商法』なプレゼントってことに、気付いてない…ご愁傷様~♪

   (バイト君ゲット…やったぁ!!)


そんなこんなで、万人が歌舞伎町のクリスマスで浮かれ回っている中、
俺達は同業者のサンタさんと同じような『納品修羅場』で…街中を飛び続けた。



*****



黒猫魔女さんの業務は、魔女でもなければ到底不可能なハードさだった。
血液急便以外は、『不在時間のみ』に配達する歌舞伎町仕様だから、
いちいち受領印貰ったり、不在票を置く必要もないんだけど…とにかく膨大。
クリスマスが一年で一番ハードだとは言っていたが、多すぎでしょっ!!

僕は地上から山口をナビしつつ、荷物を積んだ自転車で街中を疾走。
中継基地兼司令部として、必死に山口を補佐し続け…太腿がパンパンだ。
挙句の果てには、『休憩しよっ♪』と指定されたのが、10階建のビル屋上。
僕は人目を忍んで非常階段を延々…何の『可愛がり』だ、これは。


寒さなど全く感じない…汗だくで屋上に到着すると、受水槽の上に山口がいた。
手招きされるままに昇り、箒を挟んで隣に座ると、眼下に光の洪水が見えた。

「凄い…っ!」
「歌舞伎町のネオンとクリスマスのイルミネーションを独占…絶景でしょ?」

ここはいつも俺が配達途中に休憩する、魔女しか知らない『秘密の場所』だよ。
一緒に頑張ってくれたツッキーだけに、特別見せてあげるね♪

「んでもって、ココで食べるコレが…最高に美味しんだよ♪」
夏はアイスだけど…はい、これツッキーの分ね。後で半分こしよっ?


山口が胸元から取り出したのは、白くふっくらした、ドーム状のもの。
出てきた場所とそのフォルムから、僕は一瞬大声を出しそうになったけど、
受け取ったソレは、掌にちょうど馴染むサイズの…肉まん&ピザまんだった。

「…Cカップ?」
「横浜中華街のだったら、Eカップぐらいあるかもね~♪」

さて、どこから口を付けるのが正解か。
僕は内心凄く悩んだけれど、両手で優しく包み…ドーム頂上にそっと口付けた。

「な~んか、ヤらしい食べ方するね?」
「ちっ、違っ!今回は、たまたま…っ」

歌舞伎町で一番美しい夜景を見ながら、何を馬鹿なことを…(ちょっと楽しい。)
ひとしきり笑い、半分こを食べ終わってから、ようやく静かに街を見下ろした。

下からの目映いネオンに、キラキラと照らされる山口から、
何となく目を逸らし…僕は今日の配達中に思ったことを、話すことにした。


「山口って、本当に烏だったんだね。」
「そうだよ~見たまんまでしょ?」

山口が『烏』なのは、その飛行速度だけじゃない。
その姿形が烏…にしか、見えなかった。

魔女が『箒で空を飛ぶ』ことについて調べていると、面白い記述があった。
本当は箒で空を飛べるわけではなく、魔女の薬でそう『見せて』いる…
つまり、箒で空を飛ぶ『幻覚』を見せる薬(魔術)を使っているという説だ。

逆に考えると、実際に箒で空を飛んでいても、そう『見せない』ことも可能…
長年歌舞伎町で飛び回っているのに、魔女目撃談が巷を騒がせないのは、
普通の人間には、魔女・山口が飛行している姿は見えてないか、
見えていても『別の何か』と感じているか…そのどちらかだと予測していた。


この謎の答えは、一緒に配達をするとすぐに判明した。
上空高くを高速飛行する黒服の魔女は、夜目にはほとんど視認できない…
見えたとしても、文字通り『闇夜に烏』としか知覚できないのだ。

「一応、気配を極力消してるから、視界に入っても『気にならない』よ~」

山口はそう言うけど、そもそも『視界に入る』ことすら、ほぼないだろう。
棲み慣れた歌舞伎町。二丁目を中心に、大抵の店の位置は把握しているし、
僕は平均的な一般人よりも、かなり視点が高く視野も広いはずなのに…
目をグッと凝らし、夜空に山口の姿を探している時に、
「このビルの4階…こんな店があったんだ。」とか、こんな外装だっけ?とか、
一定以上の高さのモノはあまり目に入らず、記憶にも残らないと気付いた。

確か『かくれんぼ』の必勝法も、鬼の視線より高い位置に隠れることだったが、
それと全く同じ…人は『上方向』に注意を払うことが、ほとんどないのだ。
山口を探し回ってて、街の空がネオンで物凄く眩しいことにも今更気付いたし、
高層建築が並ぶ街中で空を見ること自体が、苦行といっていい辛さだった。


特に歌舞伎町のような街では、人は自分の足元に視線を落として歩きがちだし、
どんな珍妙な格好をした人が居ても気にしない…他人を見ないのが普通なのだ。

「自分と近しい人以外は、人だろうと何だろうと関係ない…居ないのと一緒。
   赤の他人なんて、街の景色の一部…キャバクラの黒服と同じだね。」
「俺は毎日この街を飛び、街のために働いてるけど、誰も俺には気付かない。
   俺を見つけて、俺を俺として見てくれる人は…居ないんだよね。」

これは、闇に徹する黒服の僕や、闇に紛れる魔女の山口に限った話じゃない。
自分の知らない膨大な人数の『他人』に埋もれ、自分も見えなくなってしまう…
   自分は本当に、この世界から必要とされているんだろうか?
   自分の存在を見つけてくれる誰かが、どこかに居るんだろうか?
   自分の努力が誰かの役に立ち、それを認めてくれる人は…存在するのか?
誰もがそんな不安を心の奥底に抱えながら、毎日を必死に生きているのだ。

「僕も山口も、皆同じ…だね。」
「人も人外も、一生懸命生きてる…」


汗も引き、夜風が冷たく感じてきた。
ちょっとだけしんみりした雰囲気が、寒さを自覚させ…本能が温もりを求める。
そろり、そろり…箒の向こう側に手を伸ばしかけた時、
山口はガバっと立ち上がり、夜空に向かって明るい声を張り上げた。

「ま、誰かに俺を見つけられても、困っちゃうんだけどね~」

見て見ぬふり…『存在しないもの』として扱われるのもツラいけど、
今は見過ぎ…写真とか動画をSNSにUPして、一方的に曝されちゃうからね。

でもそれは、決して『俺自身』を見ているわけじゃないんだ。
『ファインダー越しの俺』を見るだけ…色眼鏡っていうフィルターも通してね。
見て見ぬふりよりも、ある意味こっちの方がキツいかもしれない…
勝手な思い込みで虚像だけを見られた挙句、それに縛られちゃうんだから。


「あ、でも安心してよ!仮に誰かに見られちゃった場合には、
   『ガツン♪』とその記憶と記憶媒体をデリートしてるからね~」

勿論、目撃者ごとデリートじゃなくて、不必要な記憶とスマホ等のデータを、
箒の先で『ちょん♪』って突いて、きれいさっぱり消しちゃうだけだから。

「『ガツン♪』から『ちょん♪』に、途中から過少申告されてない…?
   ヤり過ぎてガッツリと記憶喪失とか、そういう事故もあったりするんじゃ…」
「結構多いみたいだよね~原因不明の…『心因性記憶障害』だっけ?
   魔女と遭遇して『ガツン♪』な事例が全く存在しないとは…証明不可能。」

ホント、運が悪いよね~
無駄に考察だとか真相追究したがる人だと、『事故♪』に見舞われるかも…?
150年もこの仕事ヤってると、そういうことがあったような…記憶にないや♪

「えーっと、ツッキーは他に、俺に何か聞きたいことがあったんだっけ?」
「ないっ!ないですっ!!話は終わったから…そろそろ帰ろうよっ!」

箒の先で側頭部を『ちょんちょん♪』され、僕は慌てて考察等を緊急停止した。
ハードワークで疲れたし、かなり背筋とかが寒くなってきたから、もう帰ろう…


「まだ…終わってないよ?」

声が降ってきた方を向くと、山口が僕の頬を両手で包み、柔らかく微笑んだ。
徐々に近づいてくる顔…僕はギュっと目を閉じて『イイ子で待て♪』すると、
おでことおでこが触れ合い…小さな声が聞こえてきた。

「『半分こ』って…言ったよね?」

さっきまでのが、イブ指定配達の分。
クリスマス当日配達分が、あと半分…終わってないんだよ。


「…は?え…えぇぇぇーーーっん!?」

山口のトンデモ発言に、絶叫と共に魂も夜空へ飛ばしてしまいそうになった。
でも、そんな逃避は許されず…魂が飛んでいかないように、しっかり塞がれた。


「全部終わるまで…『待て♪』だよ~」



*****



空を飛ぶ夢を見た。
正確に言えば、山口が箒?に乗って、空を飛んでいる夢…だ。

もしかしてこれは、魔女が見せる幻覚の方かもしれない。
飛んでいないはずの僕も、まるで飛んでいるような浮遊感?飛翔感?
ふわふわと微睡んだかと思えば、時折下から激しい上昇気流に煽られる…

   (飛ぶのって…気持ちイイんだ…)


薄っすらと目を開けると、周りはそこそこの明るさ…
遮光カーテンを少し開けた隙間から、日中の日差しが入ってきてるような、
僕達『夜の人間』にとって馴染み深い、『昼下がりのおはよう』の明るさだ。

   (ここは…どこ、だっけ?)

そう…だ。
怒涛の『サンタ納品修羅場』を抜け、黒猫魔女事務所の宿直室(ベッド)に撃沈。
クリスマスが終わる頃から、死んだように眠り…今は26日のお昼頃、かな?
日時を確認しようと、手探りでスマホを捜索すると、黒く長いモノに触れた。

   (これは…山口の、ストッキング?)

今度はしっかり目を開けて周りを見渡すと…山口が飛んでいる姿が見えた。
少し捲れたスカートの間から出た、箒の柄を握り締めて…

   (え…それ、箒?…じゃないっ!!)


これは夢か…幻覚に違いない。
僕は一旦ギュっと目を瞑ってから、おそるおそる瞼を上げ…息を飲んだ。
目を閉じる前に見たのと同じ光景が、目を開けてもそこにあった。

   箒…ではなく、『僕』の上に乗って。
   箒の柄…に見えた『僕の柄』を握り。
   山口は、僕を…飛ばそうとしていた。


「な…に、を…っ」
「あ…起きちゃった…?」

驚いて飛び起きようとしたけれど、柔らかい太腿に挟まれ、身動きが取れない。
これが、不安定な箒を乗りこなす魔女の(股間の)力…と、妙に納得し、
僕は再び、大人しくベッドにカラダを着地させた。

「じっとしてて…じゃないと、上手く乗れない、から…」
そのまま『イイ子で待て♪』してたら、ご褒美に飛ばせてあげるから…ね?

そう言うと山口は、左手は『箒の柄』をぬるぬると上下に動かしながら、
右手を後ろへ…腰を箒から少し浮かせ、ワンピースの下に潜り込ませた。


「ん…ぁ…っっ…」

山口の動きに合わせて、ひらひらとスカートの裾が揺れる。
肝心な部分はスカートの中に隠れ、全く『見る』ことはできない…
僕からは本当に山口が箒に乗っているようにしか、見えなかった。

けれども、中から聞こえてくるのは、風を切る音ではなく、湿り気を帯びた音…
魔女が呼気を荒げながら、入念に箒に乗る準備をする、露が滑る音だった。

   (山口が潤む音…もっと聞きたい…)

腕を伸ばし、僕に跨る腿を撫でながら、スカートの中に手を侵入させる。
中に隠された『もう一本』の柄を掴み、加速させるように動かしていく。

「ツ、ッキー…きもち、イイ…よっ」

柄の先がスカートの布に擦れたら、痛いし汚れるかもしれないと思い、
ゆっくりと捲り上げようとしたら、視線だけで『待て♪』と告げられた。
そして、胸の方へカラダを移動すると、スカートの中に『僕の柄』を引き込み…

   (魔女に…乗られる…っ)


ズブズブと湿った音を立てながら、山口は箒に乗り始めた。
強烈な締め付けに、一瞬で天まで飛び上がってしまいそうになった。

「箒、なんかより…凄ぃ、ね…っ
   こんなの、乗りこなせるか…わかん、ないや…っ…」

不安定にガクガクとカラダを震わせながら、必死に僕に乗ろうとする山口。
半分ほど入った所で、僕は下から山口を抱き締め…ぐるりと回転した。

「あっ!!?」

上手くバランスを取らないと、こうなってしまう…こないだ体験したばかりだ。
その時と同じように、山口は瞳をパチクリと瞬かせ、恥かしそうに頬を染めた。


「また…堕ちちゃった、ね。」
「堕ちるには…まだ早いよね?」

たまには『箒に乗られて飛ぶ』を、体験してみない?
時速75キロの高速飛行じゃなくて、ゆっくりじっくり遊覧飛行…どうかな?

「カンタンには堕ちないように…しっかりつかまっててね。」


僕の言葉に山口は嬉しそうに微笑むと、背中に腕を回しギュっとしがみ付いた。

「ツッキー、俺と一緒に…飛ぼ?」




- ⑫へGO! -




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2017/12/26

 

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